線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

宮の坂

 山下から宮の坂に来ました。ホーム脇には元江ノ電というか元々玉電の車両が保存されているのは、皆さんご存じのとおり。

 元江ノ電ということで「EER」標記がされていますが、でも車体色は元世田谷線の緑一色。

 最早芸術品とも言えそうな台車をじっくり見ることも出来ます。世田谷線から江ノ電への移籍の際、両者の軌間が異なることから台車の交換が行われたのかと思いましたが、軌間の変更で済ませたというようなことを何かで読んだ記憶があります。

 車内に一歩足を踏み入れた途端に「あの木の床の香」が立ち込めていました。油を染みこませた床から漂うちょっと鼻にツンと来るアレです。目をつぶっていれば現役そのものの車内の香。

 窓の開かない電車が当たり前となり、こんな注意書きも遠い過去形か。

 コレを摘まんで窓を開けることすら伝承の域か。

 車内では小さなお子さんを連れた若いママさん達が入れ替わり立ち替わり、おしゃべりしたりおやつを食べたりと賑やかです。そんな中で白髪頭の爺さんがカメラを持ってウロウロするのも場違い感たっぷりでしたが、気にされる様子は無くちょっと安心。

(2023/6/10)

(1977/9/15 極楽寺

 601号の江ノ電時代を探してみましたら、同僚の603号には数回出合っているものの、僅かこの1カットのみでした。1000形登場前の古色蒼然の時代ですね。