線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

あの日の第三橋梁への道

 今回の只見線への旅では確認したいことがありました。それは、第三橋梁をもう一度俯瞰してみたいという事。

 「そんなの、252号線を行って天狗岩を目指せば良いだけじゃん!」

 ま、確かにそうなのですが、大学1年の夏にサークル仲間とこの地を訪れ、先輩の後ろをくっついて延々と歩いて辿り着いた場所が、「SL撮影地」と書かれた看板のあるここでした。

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(1974/6/15)

 今では、お立ち台ガイド等で場所の把握はできていますが、あの時、どこをどのように歩いたのか、国道だって交通量はさほどなく、のんびり歩いたのではないか。そんな気がします。

 唯一の手掛かりは、その時同行の友人が道すがら出合った列車をスナップした写真のみ。その彼さえも場所の記憶がないとの事。

 駅前でレンタサイクルを借りて出発。252号線は交通量が多く、大型車も頻繁に走るのでチャリは危険と考えて、旧道側の撮影地を目指すこととしました。

 街並みを過ぎ、中学校を過ぎ、人家が乏しくなったあたりの発電所近くでその情景が目に入りました。

 「あっ、ここだ!」唯一の手掛かりとなっていた写真の場所。

 45年前のあの時に時空を駆けた思いです。

 すっかり気分が良くなって、電動アシスト車のお蔭もあり撮影地に立つことができました。 

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(2019/7/16)

 翌日、駅から道の駅に向かう町営バスの運転手さんにお訊きし、教えていただきました。

〇 あの頃であれば、今の252号線の橋は無く、かつてあったダムと発電所の間の橋  を渡ったと思う。

〇 その橋から国道に出るには、かなりの高低差があるために緩い坂道を遠回りする必要があった。

〇 当時はスノウシェッドは無く、後年になって付けられたもの。

 これで長年のモヤモヤがスッキリしました。

 いま手元には、写真のほかにその日に押したスタンプがあります。

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 若かった自分の汗ばんだ手で、これを押したのかと感慨に耽ってしまっています。

(2019/7/21 記)