駅構内にはまさに古色蒼然の言葉がふさわしいような電車がたむろしていた。
車庫に佇む560形。転轍器さんのブログで紹介されたカットと同じ場所だ。
デ2 1924年製デ1形4両の内の1両で唯一の生き残り。
ク81 1936年製 三河鉄道と名鉄を経て1963年に入線。
ク551 1936年製 愛知電鉄と名鉄を経て1966年入線。
モ561 1926年製 瀬戸電と名鉄を経て1964年入線 主力560形として活躍。車体と足回りの高さが微妙にアンバランス。ブリル台車を履いているとのこと。
ひととおりスナップを済ませると昼間は何もすることが無く、スーパーでひと時涼んだあと電車とバスを乗り継いで妻籠宿を観光してみた。中津川から最寄りの南木曽までは80系電車だった。中津川以北で運用されているようだった。
南木曽からバスで妻籠宿に着くと団体旅行の一団や若い女性のグループで溢れ返っていた。テツな自分は観光地のそんな雰囲気には違和感や疎外感が十二分だったので、そそくさと中津川へと戻ることにした。
夕方の列車に合わせて中津町駅に赴く。乗車券と入場券を記念に購入。夕方の列車と言ってもこの日の下り2番電車だ。乗りたいところだが、これに乗ったら帰れなくなる。
駅の少し先、木立を抜けたところに小さな鉄橋があった。お名残乗車の客が多いのか、それともこれが通常なのか分からぬが2連の電車だった。これが北恵那鉄道とのお別れのカットとなった。
(1978/8/27)
参考:RM LIBRARY32 北恵那鉄道(NEKO PUBLISHING CO.,LTD)