線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

デハニ52

 出雲大社前駅にはデハニ52が保存展示されています。前回訪問時は展示場所の整備中で近寄れず、悔しい思いをしたものでした。

 一歩車内に踏み入れると木造車独特の「香」が立ち込めています。保存展示に合わせて車内の模様替えが行われているようですが、吊り手の無いこの雰囲気は古典客車のよう。

 一歩下がってデッキから覗きます。頭上には「52」の車番。

 振り返ればそこは運転台。ニス塗り塗面の不思議な感触は、長い年月の経過に依るものか。

 日本車両昭和三年製造とナニワ工機昭和31年改造の銘板が、それぞれ慎ましやかにありました。

 運転室は仕切り棒だけの開放感たっぷり。ここに立つと今にも釣り掛けモーターが起動して、あのモーター音も高らかにガクンと電車が動き出しそう。

(2023/5/15)