線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

’77年 北陸駆け足旅 ー7ー

【1977/3/20】の続き

 福井発午後1時半の急行に乗って富山へ向かう。以前から気になっていた富山地鉄を是非見たいと思ってのことだ。

 富山に着いたのは午後4時近く、日没も近いので急いで電鉄富山駅から上市行きに乗車した。どこか撮影に適した場所を見つけて降りるつもりだった。

 越中荏原の先で大きな鉄橋を渡った。とても良さそうな場所に思えたがなかなか次の駅に停まらない。やっと駅が見え「ここから鉄橋まで戻るのは遠いかな」と思ったところで、停車したその駅の前方が開けており立山の山並みが迫っていた。ここだ!と急いで降りた。そこは越中三郷という駅だった。

 夕方近くの光線は弱々しいものの、電車の前面を照らしてくれている。1時間ほど滞在して数本の電車をスナップ出来た。

 ここでの情景は強く印象に残り、富山地鉄の撮影地=越中三郷と自分の中では結び付いた。こうして越中三郷という駅名を強く認識し、後年の夏にも訪れたことがあったが、後に知る駅舎の佇まいにはまったく目を向けていなかった。

 それを知ったのは、かれこれ30数年近く経ってからのこと、その越中三郷駅は実に魅力的な駅舎であり、その駅舎に掲げられた駅名が味わいのある書体だったのだ。

 

 夕方近くなったのでスナップを切り上げる。富山から一旦金沢へ戻り、金沢発の急行「能登」の座席を確保して帰途に就いた。正味3日間ではあったが、中身の濃い旅だった。

<おわり>