清水谷戸トンネルは東海道線の保土ヶ谷〜戸塚間、横須賀線の東戸塚の近くにありまして、横浜市内にあるトンネルとして有名です。
このトンネル付近は昔からの撮影地ですが、初めてここを訪れたのは高校生のころ、保土ヶ谷から旧東海道を歩いてきて来ました。あたりは丘陵地の窪みで、一面の緑でした。確か新駅設置を願う看板が畑の真ん中にあったように覚えています。
次に訪れたのは20系が「あさかぜ」から引退する頃、この時は保土ヶ谷からバスに乗って、品濃口というバス停でおりて、野道を歩いて来ました。バス利用は楽で良かったのですが、交通渋滞で遅れて、目当ての「あさかぜ」に間に合わなかったことがあります。
東戸塚駅が開業してからは、そんな苦労をすることなく、ここへ来ることが出来るようになりました。でも、それと同時に駅周辺が大変貌を遂げ、かつてのような長閑な風景は無くなってしまいました。
唯一、このトンネル出口周辺だけが昔のままです。この見慣れた風景、改めてよく見てみると、馬蹄形の入り口がふたつ並んだ、美しい煉瓦積のトンネルポータル、建設時から複線だったことが伺えます。
このポータルは、まさに歴史の証人ではないか、とつくづく感じ入ってしまいました。