線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

品川駅高輪口

 いま品川駅高輪口が変わろうとしていますね。かつての港南口が今のように大変貌したのと同じように、ガラリと姿を変えてしまうようです。

 馴染みのある高輪口駅舎です。しかしながら港南口周辺の高層ビル群に背後から押されるように佇む姿はちょっと寂しそう。「昔はオレの方が品川駅の顔だったのに・・・」

 周辺を周ってみると辛うじて昔の情景を見出すことが出来ました。JRの文字さえ無ければほぼ昔のままです。

「そう言えば、昔の出札窓口は1階にあったな、そうこのマイクロバスの向こうあたり・・・」と、不意に思い出しました。学割証を手にキップを求めたことがあります。

「そうだそうだ、2階には喫茶店があったな。あれっ誰と行ったっけかな?」(笑)

 その大変貌はというと、京急線が地平に降り。現在の東西自由通路が西側に延伸されて、この旧駅舎をぶち抜き、さらに駅前の国道を跨いでこちら側まで一跨ぎするとのことです。

 右手に見えるWingも建て替わるようです。この地にはかつて京急本社があったとか、さらに紐解くと大正末期から昭和初期に京浜電鉄高輪駅が置かれた場所。品川(現北品川)止まりだった京浜電鉄が、東京市街への延伸と鉄道省品川駅への乗り換え利便を図ろうと、東京市電との相互乗り入れの形でここまで線路を引っ張て来たとのことです。

 石造りの旧駅舎はWingが出来るまで残っていた記憶がありますが、「ふーん、何か古いビルがあるな」としか認識せず1枚もスナップしていないことを後悔しています。

(2022/8/14)

 

 

追浜駅に古レール上屋

京急線に乗って金沢八景を出ると横須賀市に入り、最初の駅は追浜。

普段は快特に乗って通過してしまうことが多いけれど、珍しく普通列車に乗ってみたら、ホーム上屋に古レールが使われていることに気付いて即下車です。

明るいグレーに塗られており柔らかな印象です。

既にホームドアが設置されており、時代の新旧が同居。

屋根を支えるように柱と柱の間にも古レールの梁がありました。この形は見たことがありません。なお、古レールは下りホームのみ、上りホームにはありませんでした。

 

さて、この駅に降りたのは何年ぶりだろうか。

子供の頃、父親に連れられて鷹取山のハイキングに来た時。

学生時代、高校野球の県予選の応援に追浜球場に来た時。

それ以来かな・・・。

国鉄特急色 ”風” を三拝

 参拝ならぬ三拝ですが、文字とおり三度拝むことが出来ました。

 八王子発の列車ではありますが、前夜は豊田で泊となっており、当日朝に回送されます。

 その回送がちょっと面白く、豊田から一旦日野に上って折り返し八王子に向かう形になっていました。

回9526M

 豊田車両(セ)を出庫した編成が豊田駅上りホームから日野へと発車。

回9527M

 日野駅の八王子方には待避線があり、ホームに入ることなくそこから折り返して来ます。

9027M

 いよいよ三度目のお目見えです。結構なお客さんを乗せていました。レアな運行経路ということで、多くの御同業も御乗車かなとお見受け。

 

 このように豊田~日野間にて45分ほどの間に、その特急色”風”を三度拝むことが出来ました。

(2022/7/24)

 

臨時特急 八王子発勝田行

6月のある日、駅のチラシでこんなものを見ました。

「特急 夏休み大洗ひたちなか」号運転

運転日 2022年7月23(土)・24(日)・30(土)・31(日)

八王子から中央線~武蔵野線常磐線経由の勝田行きとなっています。

 

チラシに添えられた車両の写真には、やはり「アレ」がありました。

「アレ」とは653系1000番台7両(国鉄特急色風)。

これは鉄道情報誌にある記述ですが、特急色 ”風” が泣けますね。

 ひと頃の189系や489系でのリバイバル塗装であれば”風”などと言わず正統派特急色でしたが、彼ら亡き今の時代では”風”と言わざるを得ないのかなと。(笑)

 普段は顔を見せない中央線内ですので、「らしい」場所でと日野~立川間で狙ってみました。前面の黒が強烈なインパクトありですが、側面から狙えばまあまあ「特急色」と言えましょう。因みに上の写真と下の写真の欄干は同じものです。

(上)2022/7/23 9027M

(下)2022/7/25 回9329M

 中央線から常磐線へと乗り換えなしで行けるのはルートとしても面白いですし、ラクですよね。チラシでは海浜公園や大洗への観光を謳っていますが、テツにとっては「ひたちなか海浜鉄道」へのアクセスとして便利と思われます。

(真夏ではなく気候の良い時期にあると嬉しいのですが (笑)。)

 

江ノ電

 江ノ電は今年開業120周年とのこと。

 僅か10km足らずの小さな鉄道にもかかわらず、長命を保ってくれることが嬉しい。

 鉄道趣味誌を読み始めた頃の「全国私鉄巡り」的な記事に「・・・モータリゼーションでの乗客減少で、廃止が検討されている・・・」という語句が連なっていたことを覚えているが、その数年後には交通渋滞で乗客が増えて事態が好転し始めたと記憶している。

 そんな頃の江ノ電の雰囲気を今なお伝えてくれる旧型車が元気でいてくれている。併用軌道区間のこの撮影スポットも、今なお残ってくれていて嬉しい。

 ガラスの入った玄関の引戸、昔の家は皆これだった。自分の家もそうだった。長谷駅近くの路地はタイムマシンで時を遡ったかのよう。

 この日は自宅のコレクションからこんなものを持参してみた。開業70周年の際に頒布されたもの。開業当初に発行された「定期券のはしりのようなもの」のレプリカで、木札の裏面には持参人氏名と利用区間、期間を記して使用されたとのこと。

 

「江の島鎌倉観光」を経て社名が元に戻ったことも感慨LED深く思う。

(2022/7/16)

 

幕車

ふらっと小田急線に乗り藤沢へ。

隣のホームには「幕車」が停まっていた。

小田急車両のことは門外漢。やれ廃車が始まったとか、未更新車がどうとか・・・。

たまたま見かけたこの車両、バックライトで幕の文字を浮かび上がらせる手法は昔ながらです。

そこにはLEDには遠く及ばない暖かさがありますね。

(2022/7/16 藤沢)