線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

軽便そして国鉄の時代

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 半蔵門のJCIIフォトサロンで開催されている「軽便風土記」(諸河久氏)を拝見してきました。1960年代半ばから後半にかけの撮影で、その頃の自分は言えばまだ小中学生、やっと鉄道に興味を持ち始め何も分からず電車を眺めていた頃に、こうした写真を残しておられることに敬服です。

 自分が目にしたナローは尾小屋と下電、近鉄のナローですが、尾小屋に行ったのは廃止間際のことで、拝見した写真のような風情ある地方鉄道の雰囲気に浸ることはできませんでした。下電については76年、79年、83年と訪れており普段着の下電を見ることが出来たのかなと思っています。

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(1979/2/18 琴海−鷲羽山

 半蔵門を辞したあと新橋の旧新橋停車場で開催されている黒岩保美氏の功績を展示した企画展を拝見してきました。戦後の国鉄が茶色一色の車体からオレンジと緑の湘南色を導入し、特急つばめ特急はとが運行を開始するにあたってのEF58電気機関車の塗装をデザインされたのも氏の功績です。

 車体の塗装のみならず、特急列車の先頭に立つ機関車のヘッドマークをデザインされたのも氏の功績であり、展示品の中には採否の検討の結果ボツになったデザイン画も展示されていて興味深いものがありました。

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(1978/10/15 東京機関区)

 当時は、漠然と「ああカッコいいな」と眺めていたヘッドマークですが、展示品を拝見するうちに当時の黒岩氏がどんな作業場でどんな机でどんな明かりのもとでデザインを考え図面を引いていたのかと思いを馳せてしまいました。