線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

’75年 西への旅 ー3-

【1975/2/22】

 朝、目が覚めたら一面の雪景色。10cmほどの積雪となっていた。前夜のTVニュースでは関東以西の大雪を報じていて首都圏ではかなりの積雪と言っており、一方の福岡は曇りと報じていたのだが・・・。

駅名とは裏腹にモノトーンの朝になった。 (1975/2/22)

雪景色となった筑肥線   (1975/2/22 福吉)

交換する列車は527D キハユニ26 14(門ヒカラ)ほか

 

 虹ノ松原から博多まで所定では1時間半くらいのところを遅れのために2時間かかった。乗り込んだ普通DCの配置区は「ヒカラ」即ち東唐津区である。電略が3文字であったことが強い印象となっている。

 

 博多に着いてもダイヤが大幅に乱れており、ホームでの時刻表通りのスナップは不可能なので、撮影地のひとつとして調べておいた八幡のカーブに行ってみることにした。

 相変わらず雪が降り続いており、時には吹雪くことも。八幡駅前から歩くにも路面がシャーベット状や、つるつるの氷状の所もある。そこで長靴でも買おうかと店を探したが見当たらず、そのまま歩き出した。

八幡駅前で西鉄北九州市内線をスナップ。             (1975/2/22)

 

 目当てのカーブ地点に着いたものの、ダイヤが乱れているので何が来るのか、或いは行ってしまったのかも分からず仕舞い。早々に引き上げて小倉・門司方面に行ってみることにした。

 近くの山王という西鉄北九州市内線の電停から枝光へ行き、普通列車で小倉・門司と回った。門司ではEF30を見たいと思っていたが、軒並みダイヤが乱れていた。東京発のブルトレ群も4~5時間遅れとなっていた。到着番線もアナウンスとは違って入線するなどして、振り回されっぱなしだった。

7レ「富士」                       (1975/2/22 門司)

31M「日向」 大阪発宮崎行き 雪景色に赤スカが映える  (1975/2/22 門司)

 

 少し気分を変えようと、西鉄北九州市内線などを見ることにして黒崎へ。黒崎駅前や黒崎車庫前でスナップしてみた。

(1975/2/22 黒崎車庫前)

 

 今回の旅では北九州地区に朝到着する関西発の夜行特急や急行群を狙っていたのだが、この日のダイヤ乱れのために目論んでいた列車撮影が全く出来ていなかった。北九州滞在は明日までの予定、明日のダイヤ回復を願うばかりだ。

 

 この日の宿は北九州YHとしていた。それは八幡駅からケーブルカーで帆柱山に上がったところにあった。朝からの雪で散々な目にあったこともあり、受付氏に「九州なのに雪が降るのですね。」と軽い挨拶のつもりで口にすると、真顔でこのように言われてしまった。

「東京の人は皆そう言うけれど考えてもみなさい、ここは日本海側気候なのですよ。」

この言葉と、きりっとした口調は強い印象となって記憶に残っている。こんな実体験こそが旅で得られる貴重な知識と思う。