美作河井駅から津山行きのDCに乗り、美作滝尾駅に着いた時には日没近くになっていた。
去って行くDCのテールライトを見送ると駅舎には自分ひとりとなった。ベンチの後ろに掲げられている隣の両駅名、一瞬それは人名かと思ってしまった。
木製のラッチに漆喰壁、そして奥に見える木製の扉とこれぞ木造駅舎の王道と思う。
小雨は一向に降りやまず、あたりは早々と暮れてしまった。待合室に灯った蛍光灯がほのかな暖かみをもたらしてくれているよう。
いかにも歴史を感じさせる重ね書きされた掲示板には、有人だったのであろう国鉄の時代を物語る文言が並んでいる。
もう少しこの空間を堪能したいところだが、次のDCで帰ることにする。晴れの日のこの駅の表情も見てみたいものだ・・・。
(2023/2/18)