線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

釜石&遠野

 釜石の宿は駅の隣だったので、夜になってスナップしに行ってみた。しばらくぶりの釜石駅はひっそりしていた。

 初めて下車したのは40数年前のこと。改札口を出たら目の前に大きな工場が控えていて、「何だ!まるで鶴見線の風景じゃないか!」とある意味で落胆したことを覚えている。それから30数年後、三陸鉄道南リアス線の震災からの復活開通記念の日の、駅前の賑わいが目に浮かぶ。

 釜石は三陸鉄道との共同使用駅、というかそもそもは釜石線と山田線の接続駅。花巻方・宮古方には出発信号機が立っている。4機の赤色信号機が灯る中、宮古方から三陸鉄道線が到着した。

 程なくして単行の釜石線が発車して行く。乗客はご覧のとおり・・・、淋しい。

 「SL銀河」は遠野で大休止する。下りは1時間20分ほど、上りでは2時間弱。手元のキップ(この日は団体なので座席番号票)で改札口を通り抜けることが出来る。

 駅周辺を散策してみた。観光地としての賑わいを想像していたが、人通りは少なく寂れた地方都市の感だった。ただ、古い佇まいの商店を多く見かけることができ、ノスタルジーを呼び起こす材料がそこここにあった。

 散策と食事をし遠野物語の昔話を聞いて駅に戻ると、堂々とした駅舎が迎えてくれた。そろそろ上り列車の発車時刻だ。

 改札口を入り跨線橋を渡って「SL銀河」の待つ3番線へと向かう。架線の無い駅構内の情景にほっとする思いだ。

(2022/9/3,/4)