旧客による鈍行列車の乗り納めをしようと、仙山線や奥羽本線あたりの南東北を旅したことがあります。
狭いボックスシートに直角の背ずり板と決して快適とは言えない居住性のはずですが、ゆったりしとした時間を過ごせた記憶があります。
とある駅に停車すると窓に向こうに駅名を記す看板が目に入りました。
(1984/5/31)
「たまたま目の前にあった」、「ちょっと変わった駅名」ぐらいの軽い気持ちでのスナップなのでしょう、撮ったことすら忘れていました。
今、時刻表を開いてもこの駅名(糠ノ目)がありません。調べてみたら平成に入って「高畠」に変わっており、山形新幹線の停車駅とのこと。また、かつて山形交通高畠線があったことは知っていましたが、ここが起点だったのですね。
木造のいかにも重厚な造りの跨線橋が歴史を感じさせますが、この時は何の興味も示さずにワンカットを収めたのみ、もったいなかったと今頃になって悔やんでいます。