線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

ここは昔

 港区白金・高輪警察署あたりの台地から桂坂を下りて来ると、国道15号線(第一京浜国道)にぶつかります。

 明治の時代には崖下のこのあたりが海辺だったのかなと偲んでいると、目の前の線路には黄緑の103系とブルーの103系が行き交い、その奥には湘南色を始めとした東海道線の車両たちの塒が広がっていました。

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(1975/11/25)

 国道脇の駐車場からカメラを向けると、「白根」のHMを付けた157系が。奥には建設途中で中断してしまった高架線とギザギザ屋根の建物で見えます。

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(1975/11/25)

 同じ場所で田町方にカメラを向けると80系が。朝、東上してくる寝台列車群の中に「俺を忘れるな」とばかりに平塚発品川行きで上って来て、昼前には東海道線を下って行く姿がありました。

 と、そんな二十歳の頃の記憶の地に、先日「高輪ゲートウェイ駅」が誕生し、広大な群線の跡地は再開発と称して数年の内に様変わりしてしまうようです。

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(2020/3/16)

 再開発に合わせて山手線・京浜東北線の線路付け替えが行われています。京浜東北線北行が山手線をオーバークロスするガーター橋が辛うじて残っていました。これも間もなく姿を消すことでしょう。

 車内から東京機関区に駐泊するカマを幾度となく注視した高架線、そこに立つ架線柱は大都会の廃線跡そのものでした。

(2020/3/16 記)