線路端のブログⅡ

高架化されても、高いフェンスに遮られても、やっぱり線路端が好き・・・。

木造駅舎を訪ねて ー4ー

姫新線 美作江見駅

 津山から姫新線佐用行きに乗り美作江見に着いた。前日の因美線に比べると人家の多い沿線風景だったが、乗客数はさほどでもないようで、乗った列車は前日の因美線同様にDC単行だった。

 折り返し列車の設定があるようで、真新しい停目が取り付けられていた。駅本屋側は本来1番線のはずだが、何故か2番のりばと表示されている。

 ここの改札口ラッチはクリーム色のコンクリート製だった。このタイプは富士急線でも見たことがある。

 駅前に出てみると、窓枠がアルミサッシ化されているのが判る。無人駅舎がメンテナンスされていることは嬉しいが、せめて茶色系統にして欲しい。(と勝手な希望)

 駅舎内の細部を見て廻るとこんなものが目に止まった。うっすらとした文字で「通票仮置場 上月」が読み取れる。「おおあれか!」と大昔の倉吉線で見た記憶が蘇る。となれば黄色いこれは現物との対査用の図柄で、差し詰め「通票マル」というところか。柱の反対面には同様に「林野」の文字も微かに読み取れたので、このあたりのかつての閉塞区間は、上月、江見、林野ということが判った。

(2023/2/19)

(1985/3/1 西倉吉)

 その倉吉線西倉吉で見た通票仮置場。打吹までの通票は四角のようである。ところで脇にぶら下がっているモノは何?。

 

木造駅舎を訪ねて ー3ー

因美線 美作滝尾駅

 美作河井駅から津山行きのDCに乗り、美作滝尾駅に着いた時には日没近くになっていた。

 去って行くDCのテールライトを見送ると駅舎には自分ひとりとなった。ベンチの後ろに掲げられている隣の両駅名、一瞬それは人名かと思ってしまった。

 木製のラッチに漆喰壁、そして奥に見える木製の扉とこれぞ木造駅舎の王道と思う。

 小雨は一向に降りやまず、あたりは早々と暮れてしまった。待合室に灯った蛍光灯がほのかな暖かみをもたらしてくれているよう。

 いかにも歴史を感じさせる重ね書きされた掲示板には、有人だったのであろう国鉄の時代を物語る文言が並んでいる。

 もう少しこの空間を堪能したいところだが、次のDCで帰ることにする。晴れの日のこの駅の表情も見てみたいものだ・・・。

(2023/2/18)

 

 

木造駅舎を訪ねて ー2ー

因美線 美作河井駅

 津山で因美線に乗り換えて40分ほど、それまでの盆地の風景から山々に分け入った中に列車が停車した。

 ホームから少し歩いた先に駅本屋があり、よく来たねと迎えてくれたような気がした。

 通路のかすれた文字に、かつてあったのであろう構内入換え作業の活気を想像する。

 駅舎は高台にある。国道と人家は数段下った先となるため、駅の周囲に人の温もりは感じないが小型の市営バスが1台発車を待っていた。程なくして乗客の居ないまま発車してしまうと、ここに居るのは自分ひとりだけとなってしまった。

 多角形にせり出した出札窓口、ガラス戸を通して事務室内がよく見える。その規模は遠く及ばないものの、旧大社駅のそれに雰囲気が似ているように思えた。

 締め切ったままの扉にカレンダーが1枚。その月のものがきちんと掲げられていることからも、この駅が人の手により面倒を見ていただいていることが判る。道理で駅舎内は清掃が行き届いており不快感はない。木壁の美しい木目を眺めながら、折り返しの列車を待った。

(2023/2/18)

 

木造駅舎を訪ねて ー1ー

津山線 弓削駅

 二重の瓦屋根が美しく、下段の屋根の大きな広がりがまた、この駅舎の堂々とした構えを見せてくれている。

 駅の玄関先やロータリーには、河童のキャラクターが居て出迎えてくれる。また当地は川柳に力を入れているようで、投句作品や町の活動が待合室に掲示されていた。

 快速列車も停車する駅とあって、駅の周囲も開けているようだ。そんな風景の中にあって、この瓦屋根がしっかりと存在感を示している。

 出札口にはオジサンがひとり。列車はワンマン運転しており、駅での集札はしないものの出札業務を行っている様子。入場券の有無を訊いたところ、「うちは端末機もなく、感熱紙のレシートみたいものしか出せないよ。」と残念な回答。でもその言葉の内容がいかにも自分と同じような問い合わせが多いのかを物語っていると思えた。

(2023/2/18)

 

昇る朝日とともに

 2月初旬のこの日、暦の上では春になったとはいえ一年で最も寒さの厳しい日々が続きます。それでも季節は着実に進んでおり、日の出の登る位置が日を追って変わって行っているのが判ります。

東の空が一面のオレンジ色になって来ました。まもなく日の出時刻です。

ビルの間からギラギラと真っ赤な太陽が昇って来ました。春は確実に近づいています。

(2023/2/5 青梅線東中神

 

恋ヶ窪

 単線の西武国分寺線ですが、恋ヶ窪から国分寺の間の途中までは複線になっており、ダイヤによっては恋ヶ窪で上下の列車がピタリと顔を合わせるようです。

夕暮れ時、新旧の2000系が顔を合わせました。

先程の旧2000系が国分寺から戻って来ました。

短かな距離の国分寺線ですので、この日の新旧2000系の顔合わせは幾度となく繰り広げられたことでしょう。

(2023/2/4)

 

 

夜の神奈川臨海撮影会

 この日のツアーのお題目のもうひとつが、夜の撮影会でした。夕方、川崎貨物駅から千鳥線の千鳥町駅に移動します。

夜の帳が降りて来ました。既に撮影会用の貨車が3両設えています。

 程なくすると川崎貨物駅から迎えのDLが到着。通常は単機のところを特に重連に仕立てていただいたそうです。

 工場に隣接した出発待機線ですから特段の照明がある訳でもありませんが、脇の道路を行き交うトラックのライトがDLの側面を浮かび上がらせてくれます。

 撮影会用に出発時刻を若干の時刻変更していただいたとか、たっぷり堪能して発車を見送り、最寄りのバス停(川崎市営バス/市営埠頭)から、この日の工場夜景を後にしました。

(2023/2/3)